当院で行う慢性中耳炎の手術
手術の適応となるケース
- 繰り返すみみだれと難聴(伝音性難聴)によって、生活に支障をきたしている場合
- 将来的な感音性難聴への移行のリスクが高い場合
鼓膜形成術
鼓膜の穴(鼓膜穿孔)を閉鎖する手術です。日帰りで手術が可能です。体に対する侵襲が少ないので、高齢の方でも手術をうけることが可能です。
手術は、30分から60分程度で終了します。
鼓膜の穴がふさがることで、難聴や耳だれといった症状の改善が期待できます。鼓膜が新しく安定するまで、通常は数週間かかります。
手術方法
慢性中耳炎の手術Q&A
手術のリスクはありますか?
内耳にまで麻酔がかかってしまうと、めまい症状を起こすことがあります。麻酔が切れるとめまいも治まりますが、麻酔液の量は、慎重に決定する必要があります。
プール、お風呂には入れますか?
プールは、医師の許可が出るまで控えてください。
お風呂は、手術当日からシャワーを浴びていただいても構いませんが、洗髪は翌日からとなります。
痛みはありますか?
麻酔に痛みを伴うことはありますが、手術中はほとんど痛みはありません。稀に「チクッとした」という患者様がいらっしゃる程度です。
手術後、組織を採取した耳の後ろが少し痛むことはありますが、鎮痛剤でおさまる程度です。
接着した箇所が剥がれることはありませんか?
くしゃみを思いっきりしたり、我慢してしまう場合は中耳の圧があがるために注意が必要ですが、ごく普通にくしゃみをすることでは、接着した箇所が剥がれることはありません。
また、鼓膜の状態が安定するまでの数週間は、気圧の変化に注意してください。いきみ、新幹線・飛行機の利用、高山への登山、ダイビングなどは控えてください。
慢性中耳炎の手術費用
手術名 | 保険点数 | 3割負担 |
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鼓膜形成術 | 18,100点 | 54,300円 |
上記の手術費用に加え、診察料、薬剤料、処方料などが加算されます。